Review vol.3 「My Little Princess」


Vocal Review vol.3 
My Little Princess 
  
2004.1.14 HUGと同時収録


作詞 ペ・ファヨン
作曲 ファン・ソンジェ





Vocal review vol.3は、 My Little Princessです。

2つ動画を上げました。

1つ目は、伴奏つき、2つ目は、アカペラバージョンです。


この2つを聞いて私は、JJの初期の歌の特徴を掴みました。

とてもいい部分とちょっと努力して直してもらいたい部分とがあります。


この曲は、HUGに比べてメロディーラインが低いですね。
ですから、JJにとっては、ちょっと声のコントロールが難しくなりました。

JJの1番いい中音域の響きは、HUGのメロディーラインです。
あのキーの高さだと彼は、無理なく響きを充てることが出来ます。
それに比べて、この曲は、4度も低くなっています。
これは、しんどいですね。
ですから、響きを当てるのに苦労しているところが垣間見えます。

それでも持って生まれた響きが健在で歌い出し4小節は見事です。
彼の特徴である甘い綺麗な声は、ここでも低い音域の中で健在です。
時々、堪らないほど甘美な音色を奏でます。

そして言葉の入りも完璧ですね。曲の雰囲気を壊さないように甘くソフトに入ってきます。
HUGの明快な入りとは全く違った入りです。
この人のこういう感性、曲の雰囲気を的確に捉えて、其れに合った歌い出しを作ってくる…こういうところは、持って生まれた感受性の問題です。教えられて身につくものでは決してありません。
そういう天性の感受性に関しては、JJは素晴しいと思います。ですから後にあれだけの曲を作ることが出来ているのではないでしょうか?
その特性が、この時点で見事に発揮されていますね。
これは、アカペラバージョンを聞くと一層顕著にわかります。そして言葉の処理能力が秀でているのもわかりますね。

歌は、歌の出だしが1番難しいと言われています。
第1声の出だしに歌手は、すべての神経を集中させる…と言われるほど、気を使います。

なぜなら…
聴衆は、第1声でその歌手の力量を見破るからです。
「いえいえ私は、プロではないし、そんな見破るなんて…」と思われる方も多いと思います。
でも、実はみんな、見破っているのです。
あなたが、初めての歌を聞くとき…
あなたは、その歌手の歌い始めの声に神経を集中させませんか?
きっと「どんな歌だろう?」「どんな声だろう?」と無意識に神経を集中させているはずです。

それと同じで、歌手は、第1声を自分の耳で確かめながら、自分の声の調子を判断します。
グループで歌う時は、他のメンバーは必ず聞いています。
その声の調子に合わせて歌っていかなければなりません。
特にアカペラは、第1声ですべてが決まる…というほど重要です。
その歌い出しを彼が担当しているのは、彼の音程の正確さです。

彼は、音程が非常に安定しています。
ですから、ハーモニーを作りやすいのです。

そんな彼ですが、この曲は苦労していますね。
何故、これだけメロディーラインが低い曲が作られたのかわからないですが、彼以外のメンバーに合わせているということも十分考えられます。

ソロパートが大きく分けて4カ所あります。何故か彼が歌うのは、前半から中盤にかけて集中していて、後半転調されキーが上がってから彼の登場はないです。

最初の出だしは非常に綺麗に歌っていますが、私は、この曲で彼のこの時点での課題を見つけました。
それは、今、彼が最も得意としている高音域の発声です。
この曲で、HUGよりも上のキーを歌っている箇所が何カ所かあります。
そのすべてにおいて、少し当たりが悪くハスキー気味になります。
これは、彼の音域がここまでしか使えない状態を表しています。
特に、中盤47~50小節目(アカペラでは25~28小節目)の低音域から高音部分への移りの部分で、今の彼の声からは考えられないような発声をしています。

最初、私は、この曲を運転しながら聞いていました。
誰が歌っているかわからなかったです。
それで、もう1度聞いてみました。
そうすると、どうもJJの声のような気がするけれども自信がなかったです。
それで、車を止めて映像を確認しました。

正直ちょっと驚きました。
なぜなら、彼に似つかわしくない高音部の発声だったからです。
そして、彼が「僕は、中学2年生頃まで音痴でした。」と言った意味がわかりました。

音痴というのは、よく歌の自信がない人が「私は、音痴だから…」と言いますね。
でも聴力に問題がない限り、「音痴」は存在しません。

よく言う「音痴」とは、歌う時に音の高さが合っていない人の事を言います。
音程が下がっていたり、上ずっていたり…ようするにきちんと嵌っていない状態で歌い続けている人を音痴と言います。
実は、高い部分や低い部分の声を出すためには、少し訓練が必要になります。しかし、正しい訓練さえ受ければ、音痴は存在しません。(機能障害がない限り)

人間は、持って生まれた音域が広ければ、そんなに苦労しなくても大抵の音は出ますし歌が歌えます。
でも持ってい生まれた音域が狭ければ、努力して音域を広げていかなければ歌は歌えません。
小さいとき音痴でも成長するとともに音痴じゃなくなることがよくあります。
それは、身体の成長と共に声帯も成長して音域が広がるからです。

その成長段階に彼の声がありました。
ですから、この頃のJJの高音域は、ほとんどまだそんなに使える声ではなかったのだと思います。
事実、高音部は、下から突き上げたような発声になり、腹筋も使えていないし、喉だけで歌っています。そして、ピッチもやっとの思いで高い音に合わせている…そういう無理な発声の仕方です。
今の伸びのあるJJの高音域からは想像もつきません。
それで、歌う時は、ミドゥルパート(中音域)を担当していますね。
そして、他のメンバーもまだそんなに高音域が伸びていなかったので低めのメロディーが多いのだと思いました。

この曲を聞いて、私は、彼が努力して努力して高音域を伸ばしてきたのだとわかりました。

いつ頃からあの伸びのある高音域が登場するのか、とても興味があります。


そして、彼が真面目で歌に向き合う性格だということがよくわかりました。

彼ほど歌唱力が変化したメンバーは、他には見当たりません。
本当に真面目で努力家なんだと思いました。
前回にも書いた通り、彼の素直さと真面目さ。
これは、最強の武器です。
こういう人は、絶対に伸びます。

正しい発声とテクニックさえ教えれば、自分で努力を積み上げて勝手に伸びていく人です。

本当に素直だったんだな~と思いました。

そして、その性格は、今も彼の中に脈々と流れていますね。
彼のような歌手の軌跡を辿る機会が持てて、私は感謝します。

私の勉強になります。
彼からは、教えられるところが本当に大きいです。
彼という人に巡り合えて良かったと思いました。


次は、The Way U are です。

$Kim・Jaejoong Vocal Review

2011年5月13日(アメブロの旧サイトにて初掲載)

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