Review vol.17 「Eternal」

※reviewの加筆文は、最後に書いています。

1st Album「Herat,Mind and Soul」に収められた曲のうち、SingleのB面に収められている曲が何曲かありますが、これらは、発声を変える以前の初期の彼の貴重な歌声を記録しています。
その中から、私は、「Eternal」と「Heart,Mind and Soul」の2曲を選び、Reviewリストに加えたいと思います。
これらの曲は、どちらも、「Begin」へ繋がる歌であるからです。
Single曲を重視していましたので、これらの曲を見落としていました。
しばらくは、戻って、彼の歌声を聞きたいと思います。



Vocal Review vol.17「Eternal」
3rd Single 2005.11.2発売
作詞 RYOJI SONODA
作曲 KOSUKE MORIMOTO


歌い出しのフレーズ「街路樹を待ってる…」からの2フレーズはとてもきれいな歌い出しですね。
この歌い出しは、本当に誰にも真似できないくらい、そっと自然に入ってきます。
ジェジュンの歌のいくつかの特徴に、この歌いだしがあります。
曲との融合性が高く、声の親和性とあいまって、彼の歌いだしには、高い評価があります。

これは、韓国でのデビュー当時から変わりません。彼が本当に歌を大切に思っている心が、この歌い出しに現れていると思います。
この曲の歌い出しも、喉の力が抜けて、す~っと曲に寄り添って入ってきます。そしてとても美しい声ですね。
その歌い出しの声に比べると、その後のユニゾン部分は、中音域から高音域にかけて少しハスキー気味になります。
このメロディー展開だと、この頃の地声の発声により、高音部は、少しハスキーな声になります。
ところが、同じ高音域でも、「どこまでも羽ばたけるよ、君の夢を乗せて 過去の涙…」
のフレーズでは、ほとんどハスキーさは消えています。
そして、高音にかけて、声が鼻腔(鼻のポジション)によく当たっています。
この曲で、彼は初めて、このようにポジションのきれいに当たった声を私達に聞かせてくれました。それまでの彼の高音部の声は、どちらかといえば、下から突き上げたような出し方をしていましたから、ハスキーさが顔をのぞかせていました。
しかし、この曲で、同じ高音部を歌うのでも、歌詞やメロディーによって、彼が歌声を使い分けているということがわかります。
この頃、まだ、彼の歌声は安定していません。ですから、その時々で声を出すポジションもバラバラになり、1曲の中でいろいろな声が聞こえます。

しかし、全体的に安定した非常に甘く、やさしい歌声が聞こえます。
この曲の甘美なメロディーとよくマッチした歌声です。


2012年10月11日(アメブロの旧サイトにて初掲載)



【2017年6月30日 review 追記】

この頃の歌声は、地声でありながら、韓国時代の1年間や、日本でデビューした頃の歌声は違い、何とか柔らかい発声で歌おうとしている痕跡が見えます。
この曲は、歌いだしだけでなく、メロディーの後半などは、殆ど彼のソロと言っていいほど彼が歌う割合が大きく占めています。この曲は日本の1stアルバムに収録されていますが、日本語の曲を歌い始めてそろそろ1年が経ち、日本語の発音にも慣れてきた頃です。
日本語の単語を歌う場合、必ず言葉の母音で終わるという特徴があり、子音で終わる単語がなく、フレーズを伸ばせば、必ず大きな口を開け、喉の奧を開けなければ歌えない、という状況の中で、韓国語とは全く違う口の開け方や、音節の伸ばし方などを要求されることになります。
5人の中で、日本語を歌うことで、歌声に最も影響を受けたのが、ジェジュンであり、それまでの歌い方や歌声がある意味、確立していなかった、ということが一番大きな原因だったかもしれません。
それが、彼の場合は、吉となり、今の歌声を獲得していくことになります。

何度も書くようですが、もし、彼が日本活動をしていなければ、日本語で歌わなければ、さらに、韓国語でもっとガンガンにうたっていたなら、今の歌声は決して手に入らなかった。
ジェジュンの歌声は、今とは違い、もっとハスキーで、直線的。柔らかい響きの全くないストレートな歌声だったと言えます。

パラダイスファンミの時にも彼自身が答えている「ブレスを混ぜて歌う」という方法は、私達クラシックの人間には、最も馴染みのある方法で、自分の声の調子が悪いな、と感じる時や、また私達はよく使うのですが、「声のポジションが喉に落ちている。響きが落ちている」時に、それを修正する方法として用いるテクニックです。
また、歌声を柔らかくしたいとき、初心者で、声のポジションが掴めない時などに用いる方法でもあります。

以前は、彼は、自分の歌声について余り詳しく語ることがありませんでしたが、除隊後、よく話します。
おそらく、いつも彼の意識の中に、歌手としての意識があり、自分の歌声がどうなっているのか、コンディションがいつもベストに保てるように心がけるために、日頃から、意識をそこに持っているとも言えます。

彼は話し声は、太く低いのが常ですが、コンサートなどで少し大きな声で話したり、力を入ると、歌声に近いキーポジションになり、上ずった綺麗な響きの声になります。
これは、ライブなどで長時間、話す場合、歌のポジションに話し声を持っていくことで、長時間話しても、喉に負担をかけない状態を作り上げることになります。
彼の場合は、話し声にもブレス音を混ぜることによって、そのポジションを作り出していると言えます。

彼が、頭声で歌い始めるのには、まだ数曲あります。
頭声にしたとたん、声に響きが生まれ、弱い声ながらも、綺麗な響きになります。
それまでの過渡期であるこの時期の歌声は、彼のそのあとの進化を知る一つの手段になると言えるでしょう。

コメント

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kukoさん、blogとreviewの更新ありがとうございます。
kukoさんのreviewを読みながら、Eternal、
久しぶりに、懐かしく聴きました。
街路樹を〜の歌い出し。きれいな発音と優しい声の響きが、ジェジュンの人となりを表しているようで、心から癒されますね。
全部ジェジュンの声で聴きたい大好きな曲です。