Jejung ソロコンサート Vocal Review No.4


1st Asia Tour - Your, My & Mine mini concert&Fan meeting
2013年6月24日~26日/横浜アリーナ



◆Vocal Review Vol.10 鬼束ちひろ「月光」

この曲を彼がどのように歌うのか最も興味があった。
それは、鬼束ちひろの歌唱が余りにもエネルギッシュでパワフルだったから。
声の質も違う、歌い方も違う彼がどのように歌うのか。
歌詞に込められたメッセージは、彼からの強烈なメッセージだと言うファンが多かった。
三日間、私は、この曲を聞いた。
そして、最も彼の歌手としての決意を感じた曲だった。
この楽曲に真正面から向き合う彼の姿勢が感じられた。
感動。
これだけの歌を歌える歌手が、どうして今、日本で歌えないのか、活動出来ていないのか、私にはわからなかった。そして、韓国人の彼にも韓国のファンにも申し訳ないけれど、彼は、やはりJPOPで日本語の歌を歌うべき人なのだと確信した。
彼の感性も彼の声も日本語の歌を歌うとき、それは、とても自然になる。
どこにも力の入らない自然体。
力みのない歌。
それでいて、後半の部分ではしっかり歌い上げてきた。
鬼束ちひろの「月光」の世界は、どこか悲観的で退廃的な雰囲気を醸し出す。絶望感を打ち破ろうとするパワフルな歌だ。それに比べてジェジュンの「月光」は。その退廃さや、絶望感に抵抗を示さない。そのものに寄り添い、その美しい声で全てを包み込んでしまう。
力強さで打ち破るのではなく、優しさで包み込んでしまう。
彼の「月光」を聞いたあとは、ただ優しい月の光が満ちているだけだ。
そんな色にこの歌を塗り替えてしまった。



◆Vocal Review Vol.11 徳永英明「僕のそばに」

日本のアーティストの中で大好きな歌手と言い切っただけあって、この曲を彼はとても大切に歌い上げた。
そして、初めて彼がとても楽しんで歌っているように聞こえた。
歌声から「楽しい、この歌が好き」という感情が溢れ出していた。
何度も歌い込んだはず。
それでもステージにかけるのは初めての曲。
それでも彼の「この曲を歌いたい」という気持ちが溢れている歌唱だった。
いろいろな歌を歌っていると、自分にピッタリだと感じる曲に出会うことがある。
それは、譜面を見なくても、自分の歌いたいようにメロディーが展開していくのだ。
自分が感じたように、自分がここではこう歌いたい、と思ったように、譜面を見ると何故かそのように書かれている、という曲。
自分が作ったのでもないのに、まるで自分が作ったように展開する。
彼のこの歌を聞いていて、ふとそんな気がした。
彼の感性に合っている。
それは、何人だとか、外国人だとか、そんなものは、関係ないのだ。
しいていえば、音楽人。
音楽人として、彼には日本の楽曲があっている。
そう感じながら聞いた。
全体を軽く口ずさむように歌う歌い方は、彼が心の底からこの歌を歌うことを楽しんでいるからにほかならない。
この曲も彼の色に塗り替えてしまった、徳永さんには悪いけれど。
徳永さんの声より、彼の声の方が色があって優しい。
その優しさが、この曲には似合っている。



◆Vocal Review Vol.12 中島美嘉 「Glomorous Sky」

東京ドームで初披露したこの曲。さらに歌いこんできた。
その後のJYJファンミでも歌ったところをみると、彼はこの曲を完全に自分のものにしたのだろう。
そうやって歌いこんでいくことが一つ一つ彼の自信につながって行く。
最後の曲。
もう喉が潰れてもいい。掠れても構わない。
今、今、この瞬間に歌いたい。そんな思いに溢れた歌だった。
最後の曲は、歌手は、自分の一番自信がある曲を選んでくる場合が多い。それか、好きな曲だ。好きな曲は、歌手自身が歌っていて楽しめる。
ドームで自信をつけた彼は、この曲を完全に自分のものにしたと言える。
ドームの時より一層パワフルで力配分が上手くいっていた。
きっと彼は、この曲を自分の日本語曲のレパートリーの一つにするだろう。


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2013年7月4日(アメブロの旧サイトにて初掲載)

Jejung ソロコンサート Vocal Review No.3

1st Asia Tour - Your, My & Mine mini concert&Fan meeting
2013年6月24日~26日/横浜アリーナ



◆Vocal Review Vol.7  B'z「Ultra soul」
 
本人が今回、コンセプトに打ち出したロック。
「MINE」から始まって、ずっと日本のバラードが続いていた。
ちょうど、コンサートの中盤、しっとりと歌い上げた後の選曲としてはBESTだ。
B'zの稲葉氏のパワフルな歌唱を意識して、ジェジュンも力強い歌唱になったと言える。
この曲は、皆が楽しめばいい、そういう感じが全面に漂って来る。
今回、彼が日本の代表的ロックシンガーB'zを選んだこと。そして、40を過ぎてもなお、その美声が衰えない稲葉氏の曲を選んだことに同じシンガーとしての彼の気持ちが現れているように思った。
彼が今回、コンセプトに選んだロック。私達観客にはロックテイストを求めたが、彼自身は、ロックテイストだったとは言えない。
やはりJeJungという歌手の持ち味は、ロックだけに限定されるのではない。
そんな事を思いながら聞いていた観客に「やっぱり俺はロックが大好きなんだ」と告げているように思えた。本当は、「MAZE」を聴きたがっている観客に彼が出来た最大のプレゼントだったのかもしれない。



◆Vocal Review Vol.8 「ONE KISS」

この曲を実際に聞くのは、これで何度目だろう。東京ドームでの歌唱は、今でも心に響いてくる。
やはり、この曲からソロ歌手KIm Jaejoongの歩みは始まったと言いたいのだろう。
「Ultra soul」でエネルギッシュに歌った後、この曲で、さすがに、彼は、バテた。
初日は、ある箇所を歌わなかった。直近で観ていても、明らかに疲れているのがわかった。
この辺りの力の配分は、とても難しく、何故、彼がこのようになるのかは、総括のところで話したいと思う。
疲れていても、一定水準以上の歌唱を披露するのは、彼がこの曲を歌いこんできているから。
今回、彼がアルバムから選んだ曲はたった3曲で、その3曲は、彼が特別に歌いこんできた曲ばかり。
歌い込んだ曲というのは、安定感が圧倒的に違う。この曲も「MINE」同様、彼の中音域が多用されていて、心地よい響きを奏でる。

一番状態が良かったのは、三日目。ただ、アレンジを変えた。
この辺りの臨機応変さは、彼自身の天性による感性の表れだと思った。
彼の場合のアレンジは、その場その場のように見えて緻密に計算されているところがあり、二日目も三日目もほぼ同じアレンジで歌ったと記憶している。彼のアレンジは、決して曲の邪魔にならない。アレンジに長けすぎて、本来のメロディーから逸脱する歌手もいるが、彼の場合、決してそうはならない。
それは、彼が音楽の流れというものを大切にしている歌手だからだ。
歌手は、作られた楽曲の音楽を忠実に再現することを求められる。歌によって表現する世界は、決してその曲の持つ音楽性を逸脱してはならない。
そういう点で、JeJungという歌手は、とても統制のとれた音楽を提示する。
それが、多くの観客に受け入れられる大きな要因だ。
JeJungが歌う歌の世界は、決して自分を観客に押し付けない。音楽に寄り添い、音楽を深く理解し、再現する。
それが、私達にとってこの上なく心地よいと感じる。
そういう歌手は、少ない。



◆Vocal Review Vol.9 「All ALONE」

この曲を彼は一番好きだと言っていた。彼の中で一番感性にあう曲なのかもしれない。
この曲で彼は、自分の今までの響きをわざと消して歌っている。透明感のある、音楽の邪魔をしない声が欲しかったのかもしれない。
「ONE KISS」や「MINE」が、伴奏とメロディーとがお互いに独立してそれぞれの音楽を主張しあっているのに対し、「All ALLONE」は、伴奏とメロディーの一体化を図った曲だ。二つのパートがそれぞれを主張し合わないで、融合し合う中で一つの音楽を作り出している。決して、バンドの音とVoiceは別々のものであってはならず、Voiceも一つの楽器として存在している。
いくつものメロディーを重ね合わす事でひとつの世界を作り出したこの曲は、彼のアレンジ能力とプロデュース能力の高さを示したといえる。
その世界観は、「9095」や「Shelter」にも一種共通する世界観だ。
彼独特の感性が現れた曲と言える。
この日、最後の曲にこれを持ってきたのも彼のメッセージ。
Kim Jaejoongの作り出す世界。
彼の多角的な才能が提示されたコンサートだったと言える。


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2013年7月4日(アメブロの旧サイトにて初掲載)

Jejung ソロコンサート Vocal Review No.2

1st Asia Tour - Your, My & Mine mini concert&Fan meeting
2013年6月24日~26日/横浜アリーナ




◆Vocal Review Vol.4  中西保志「最後の雨」 

この曲が、初日のコンサートで最も私の印象に残り、それは、あとの二日間の評価も変わらなかった。
甘いメロディーがジェジュンの中音域に合っていて、本当に上手かった。
そして、この曲を始めとする何曲かは、彼が本当に軽く楽に歌っているのがわかる。
歌詞もメロディーも何もかもを自分のものにして、消化しきっているのがわかるのです。
十二曲の中で最も彼にあった曲の一つだと思う。「瞳を閉じて」をオリジナルと全く違う歌い方をしたのに対して、この曲の解釈、歌い方はオリジナルに似ている。
けれども中西保志の少し癖のある声に対して、彼の声は甘く美声で、その声の色が、この曲が持つ雰囲気にピッタリあっている。

彼の声にはいくつか特徴があって、多くの人は彼の張りのある高音域を好みます。
けれども私は、彼の甘く濃厚な響きを持つ中音域が一番好きです。
その中音域が、この曲には多用されていて、歌いだしから、彼の声の持ち味をいかんなく発揮出来る。
彼が一番楽に出すことのできるメロディーライン。それがこの曲によって、はっきり証明されている。
また、どこか懐かしいメロディーラインが彼の甘い声にとてもよく似合うのは日本人でもないのに不思議な印象を持つ。
彼が日本語の歌を歌うとき、それはKPOP歌手KimJaejoongではなく、JPOP歌手JeJungになるから。
そのことを一番よく知っているのは彼自身だろう。
いつまでもこの声を聞いていたい、と思った曲だった。



◆Vocal Review Vol.5 中島みゆき「化粧」 

この曲は、歌いだしの最初から彼の日本語の言葉がたって、圧巻だった。
この歌を歌うために彼はどれぐらい練習をしたのだろう。初日、彼は一番を歌った後、感極まって泣いてしまった。
歌い手が、歌詞の内容を深く熟知して歌うとき、その言葉の一つ一つが自分の心に響いて感情をコントロールできなくなる時がある。
まさに彼のその日の「化粧」は、そういう歌唱だった。
上手い。
それしか思わなかった。
日本人でもない彼が、これだけの言葉と世界を日本人に伝える。
それは、ある意味、奇跡に近い。
スローなテンポで展開されるこの曲は、歌手の実力を丸裸にする。
彼が日本人歌手の中でも最も難しい類に入る中島みゆきをこれだけ歌えるとは思わなかった。
今の日本の若手歌手の中に中島みゆきの「化粧」をこれだけ歌える歌手はいない。
中島みゆきの世界は、一種独特の世界だ。
そのメロディーといい、内容といい、人間の一番深い悲しみの世界を現すものが多い。
その世界を歌う為には、歌手は、その言葉の意味を深く理解し、忠実に観客に伝える事が要求される。

今の日本の若手歌手は、日本語のイマジネーションが欠落している。母国語でありながら、その美しさを具現出来る歌手は少ない。
日本人歌手から欠落した部分を見事に再現するのが、JeJungという歌手だとこの曲を聴いて思った。
ピアノだけの伴奏の中、座ってこの歌を歌う。
それは、彼だけが具現する世界。
彼の声とピアノの音色だけが存在する世界だ。
何のパフォーマンスも無しに歌いきる彼の歌手としての実力をまざまざと見せつけられた。

張り上げる声による楽曲はある意味、歌手にとってどうとでも誤魔化せる楽曲だ。
特に声を持っている歌手にとって、それは、リズム感と発声にだけ気をつければ容易く歌う事が出来る。
反対に、何の飾りもなく、淡々と歌い続けなければいけない静かな楽曲は、歌手の力量を問われる。
「化粧」は言葉数が多い。
日本語の歌を歌うとき、最も難しいのは、「言葉の処理」である。
私達歌い手は、この日本語の処理に最も気を遣う。
日本語は、何度も言うように最も歌に適さない言語だからだ。
私達のように日本語を母国語とする人間でも、日本語の歌は、一番、神経を使う。
言葉の処理の仕方を間違えれば、イントネーションを正確に伝えることはできない。最も厄介な言語なのだ。
その日本語を彼は見事に処理した。
最初の出だしを聞いた時、私は、彼の日本語の処理能力に脱帽した。
機械を通しての音源では、わかりにくいかもしれないが、彼の日本語は見事に浮き立って、その言葉の一つ一つが正確に響いてくる。
外国人の彼が、これほど日本語の処理能力に長けているとは思わなかった。
それは、彼がこの歌詞の内容を完全に理解しきっているからであって、こんなふうに歌われたら、きっと言葉は嬉しいに違いない。
日本語の持つ美しい響き、日本語の持つ優しいイントネーション。
日本語が歌うには、難しいのに、美しい言語と言われるのは、すべての言葉が母音で終わるからだ。母音で終わる言葉は、美しく優しい響きを持つ。
彼が歌った「化粧」には、女の切々とした悲しみが美しい言葉で語られていた。
一つ一つの言葉を丁寧に発音し伝える彼の歌声は、観客の心の琴線に染み込んで行く。

この曲を通して、JeJungという歌手の言葉に対する鋭い感覚を強く感じた。
彼のソロ歌手としての真髄は、ここにあると言っても過言ではない。



◆Vocal Review Vol.6  絢香「三日月」 

当初、6曲目には、MINEが予定されており、この楽曲は9曲目の発表でした。
6曲目というのは、12曲歌う中で、ちょうど折り返し地点にある曲で後半の力配分を考えた時、とても重要な意味を持つ曲になります。

この「三日月」は、彼の一番出しやすい音域にピタリと合った曲で、彼が響きを鼻腔から外さないで歌い続ける事の出来る曲です。そして、メロディーラインの移動が、小さな範囲で作られている曲だということを改めて、彼の歌を聴きながら感じました。
絢香が歌った時の印象とは全く違う歌になりました。
絢香は、この歌を非常にエネルギッシュに歌いました。
それに比べて、彼は、とても軽く歌っている。
綺麗な響きに乗せて、彼の美声がとてもよく響いた状態で軽く歌っています。
彼は、この曲を歌いながら、喉を調整しましたね。
鼻腔に当てる響きだけで軽く歌うことによって、喉を休め、荒れた状態をコントロールしようとしました。
その為の6曲目だったのだと思います。
もし、これが、当初予定された「MINE」であったら、彼はここでエネルギーを使い果たさなければならない。
ちょうど喉が疲れてきた頃に、強い楽曲を歌うことは、後半の喉の状態を不安定なものにします。
そういう事を、リハーサルを通して、経験したのではないでしょうか。
構成的には、「化粧」と「三日月」は似た楽曲なのです。
その二つを並べて歌うことは、構成から考えた場合、余り好ましいものではないにも関わらず、あえて並べてきた所に、彼の喉のスタミナを一番に考えた理由があったと思います。
後半で、一旦歌唱をやめる部分。
彼は、自分の聞かせどころを十分熟知していますね。
そういう点でも彼は、ソロ歌手として立派にやっていける存在だと思うのです。


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2013年6月30日(アメブロの旧サイトにて初掲載)

Jejung ソロコンサート Vocal Review No.1

1st Asia Tour - Your, My & Mine mini concert&Fan meeting
2013年6月24日~26日/横浜アリーナ



◆Vocal Review vol.1  「MINE」

当初のセットリストでは、6曲目に予定されていたこの曲を急遽、トップに持ってきた彼の意図はなんだったのだろう、と考えました。

最初に予定されていた伊藤由奈の「Precious」

この曲のReviewは、このあとに書くとして、この曲は、彼の声に必ずしも適した曲ではありませんでしたね。
オリジナルキーを下げて歌った事から考えても、この曲でコンサートを始めるには、少し厳しいものがありました。

歌手として、コンサートを考える時、一曲目は、とても大事な曲になります。
ソロコンサートをする時、力の配分を考えなくてはなりません。
特に今回のように日本語のカバー曲を大量に歌うということは、どの曲も彼にとって、初めてステージにかける曲なのです。
歌いこみの期間も限られ、その上、観客の反応もわからない。
このような曲を一曲目に持ってくることは、非常に危険です。

そういう点からも、彼は、セットリストの順番を変えました。
MINEという自作曲、そして、アルバム作成の時に多くを歌い込んだ曲。
何よりも母国語で、気分的に何も考えなくても負荷のない曲。
それを一曲目に選びました。

ただでさえ、緊張するコンサートの最初の曲。
久しぶりの日本のステージで彼の歌うまでの気持ちを考えたとき、どんなに緊張しても身体や喉が勝手に反応する、自分にとって楽な曲を選ぶことが重要です。
そういう点で一曲目に「MINE」を選んだのは、成功でした。
よく歌い込まれている事を象徴し、自信に満ち溢れた歌唱を三日間、披露しました。

私は、彼のアルバムの中でこの曲が最も好きです。
その理由は、Reviewにも書いています。
彼の濃厚な中音域と力強い歌声が、魅力的な曲です。



◆Vocal Review vol.2  伊藤由奈「Precious」

この曲が発表されたとき、どうしてこの曲を彼が選んだのだろう、と思いました。
確かにこの曲は、若い世代に馴染みのある曲です。そして、ある意味においては、彼の声質にあっているのかもしれません。
ただ、これをオリジナルキーで歌う事は、男性の彼にとってはかなりの負担になると思っていました。
彼は、オリジナルよりキーを4度下げて歌いましたね。そこまでして歌いたかった意味を私は、この曲の彼の歌唱の中に結局三日間見出すことは出来なかった。
彼は、単にこの曲が好きだったのだろうか…

「MINE」の激しいロックナンバーを歌ったあと、この静かに始まるメロディーを歌うことは、歌手にとって、ブレスの完璧なコントロールを求められます。
前半の歌唱に関して厳しい見方をすれば、彼は、ブレスをコントロールしきれなかったと言えます。
昔の悪い癖が顔を出していますね。ブレス音です。
今回のコンサートの曲全体に言える事で、この原因に関しては、最後の総括のところでお話したいと思います。ただ、多くの事柄を除いても、彼の歌う日本語の響きは健在だった。
久しぶりに彼の日本語の響きを聴いて、私は、ホッとしました。
それは、待ち望んでいた彼の歌声だったからです。

12曲中、一番問題の多い歌唱が、この曲でした。

コンサートを構成する時、選曲は大変難しい。
多くの曲を選ぶと、中には、どうしても消化しきれないものが出来ます。
キーを下げたことで、この曲の持つ良さが伝わりませんでした。そして、彼の歌唱の良さも伝わりにくかったです。
後半、ブレスが落ち着いてきた所で伸びのあるメロディーに、やっと彼の良さが見えました。



◆Vocal Review vol.3  平井堅「瞳を閉じて」

この曲は、私は、かねてから彼のカバーで聴きたいと思っていた一曲でした。かつて、このブログで彼のソロアルバムを作るとしたら?というアンケートを取った事があります。

その時、カバーして欲しい曲の上位をこの曲が占めました。
私自身も彼のカバーでの実現を願いました。
ですから、この曲のイントロを聞いた時、本当に嬉しかった。彼が、この曲をどのように歌うか知りたかったからです。
3日間のコンサートの中で、最もいい歌唱をしたのは、3日目でした。その時の歌声は、その後もずっと私の耳の中で鳴り響いています。

私は、ソロコンが終わってから、今日、このReviewを書くまで、実は一度も音源を聞いていません。それは、私の中に刷り込まれている彼の歌声が、消える事が嫌だったからです。
耳を訓練してきた私は、一度聞いた歌唱をいつまでも覚えています。
特に彼の歌声は、いつでも過去のものを取り出してリピートすることが出来る位、耳の中に刻み込んでいるからです。
ですから、今も韓国でのソロコンの歌声を思い出す事が出来るのです。

彼の歌う「瞳を閉じて」は、平井堅の歌唱とは全く違ったものでした。
ああ、彼が歌うとこういうふうになるんだ、と思いました。

平井堅の「瞳を閉じて」は、中音域を歌うにも関わらず、高音の印象が強いです。それは、彼の声が、全体的に軽く細い響きであるからで、この曲が実際のキーよりも高く感じるのはそのためです。
それに比べてジェジュンの声は、中音域が甘く太く響きます。この曲に多用されている中音域のメロディーは、彼のその甘い響きによって、全く違った印象になりました。
そして、平井堅が、曲全体を横のラインでなめらかに歌っているのに対し、ジェジュンは、曲を縦のラインでリズムを刻んで歌っています。その為、リズミカルで力強い曲の印象になりました。

彼の最もいい持ち味が発揮された曲だと思っています。

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2013年6月29日(アメブロの旧サイトにて初掲載)

JeJung ソロコンサート~VocalReview を書くにあたって

1st Asia Tour - Your, My & Mine mini concert&Fan meeting
2013年6月24日~26日/横浜アリーナ


私は、今回、24日は、センター席5列目花道のすぐ横。
25日は、アリーナC1階席後列中央。
26日は、アリーナD1階席前列センターステージの真横という位置で彼の歌唱を聞きました。

その日、その日で印象に残った彼の曲は違います。

1日目は、「最後の雨」「化粧」
2日目は、「僕のそばに」
3日目は、「瞳を閉じて」「僕のそばに」全日を通して良かったのは、「月光」でした。
そして、もっとも印象に残ったのが、「化粧」の歌唱でした。

横浜アリーナで開かれたソロコンサートについてのReviewをこれから何回かに分けてアップします。
歌唱の検証は、ここに貼り付けるYouTubeと26日に録音されたある音源を聴いて行いました。

当初、Reviewは、まとめて書くつもりにしていました。
コンサートのReviewというものは、その時、その場所で感じた事を書くものであって、一つ一つの楽曲について書くものではないからです。

けれども、彼が、今回、このコンサートに日本語曲を9曲も選んだこと。その選曲から、構成までを彼一人で考えたということ。
そして、何より、彼自身のメッセージが曲に込められているということから、私も一つ一つの曲についてReviewを書く事が、彼の誠意に対する答えだと思いました。
それで、Reviewに関しては、あくまでも曲を中心に書こうと思います。
なぜなら、彼の今回のコンサートを聴いて、私は、彼が今後、歌手を続ける事にとって重要な問題点をいくつか感じたからです。
そして、それは、彼自身に必ずしも原因があるのではないということ、しかし、その問題点をクリア出来なければ、やがて、それは、彼の歌手生命に繋がるかもしれない、という危惧を抱きました。
彼がこれから兵役までをどのように過ごすのか、そして、兵役の二年間、どのように過ごせば、歌手として復帰出来るのか… そういう事を考えさせられたコンサートでした。
その事については、Reviewをすべて書きあげた後に述べたいと思います。

最初にお断りしておくのは、このReviewは、あくまでも私個人の感想であるということです。いくら私が音楽の専門家であったとしても、私の書く評価が彼の評価に繋がるものではなく、多くの見方、感じ方があってしかるべきなのです。
歌は、瞬間の芸術です。
その場、その場で消えていくもの。
彼のその時の歌声は、二度と聞く事は出来ません。
その時、彼の歌を聴いて感じた事が、全てであって、その感動は、彼とあなただけの間にあるものです。
皆さんに書き示すReviewは、あくまでも専門家として冷静に分析をして書こうと思っていますが、私と彼との間の感動は、もっと別のところにあるという事。

Reviewは、kukoというファンの感動を伝えるものではない、ということをお話しておきます。

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2013年6月29日(アメブロの旧サイトにて初掲載)